Zabbixとは

Zabbixとは

Zabbixとは、サーバー、ネットワーク、アプリケーションを監視するためのソフトウェアです。Zabbixは主に以下の3つの機能を有しています。

開発

Zabbixはラトビアの企業であるZabbix SIAにより開発されています。企業により継続的な開発が行われており、必要に応じて商用サポートも受けることができます。

ライセンス

ZabbixはGNU General Public License (GPL) v2ライセンスで配布されています。すべての機能がGPLv2ライセンスで提供され、すべての機能をフリーで利用することができます。

また、"Zabbix"の商標はZabbix SIAが有しており、商用利用にはZabbix SIAの許可が必要です。Zabbix商標の詳細についてはZabbix SIAの商標ポリシーのページを参照してください。

特徴

主な特徴

  • オープンソースソフトウェア
  • マルチプラットフォーム対応
  • 多数の監視機能をデフォルトの機能として提供
  • 独自のカスタムスクリプトを利用して監視機能を容易に拡張可能
  • 収集した監視データをRDBMSに長期保存
  • 長期スパン、複数データを利用したカスタムグラフの作成
  • システム全体のステータスを表示するダッシュボード画面
  • ネットワークマップの作成/表示
  • 監視データの表示と監視設定をWebインターフェースから行うことができる
  • メール、SMS、Jabberチャットプロトコル、カスタムスクリプトを利用した障害通知

機能

監視機能

Zabbixは様々な方法によりネットワーク上のデバイスを監視することができます。対応している監視方法は以下の種類があります。OS、ネットワーク機器、UPSなどネットワークに接続されたデバイス、アプリケーションなどを一元的に監視することができ、システム全体の稼働状況を即座に把握することが可能です。

  • Zabbixエージェント
  • SNMPエージェント (v1、v2、v3)
  • シンプルチェック(ping死活監視、TCPポート監視)
  • ODBCを利用したデータベース監視
  • IPMIを利用したハードウェア監視
  • Telnet/SSH経由の監視
  • カスタムスクリプトによる監視
  • Zabbixサーバ内部ステータス

収集されたデータはリアルタイムにRDBMSに保存され、Webインターフェースから確認することができます。RDBMSを利用することにより長期間のデータ蓄積とデータの再利用が可能であり、収集データを利用した長期傾向分析やレポートの作成などにも活用することができます。

グラフィカル表示機能

ZabbixはWebインターフェースから監視結果の表示、監視設定の変更を行うことができます。専用のクライアントソフトウェアを必要としないことから、PCだけではなくタブレット機器やスマートフォンなどブラウザを利用できる環境があれば、いつでも、どこからでもリアルタイムにシステムの稼働状況を把握することができます。

また、データのグラフ化やマップ表示機能などのグラフィカル表示機能も有しているため、短期間のデータから障害の分析を行ったり、長期間のデータからシステムの傾向分析を行いハードウェアの増強計画を立てるなど様々な活用方法があります。

ZabbixのWebインターフェースには以下の機能を有しています。

  • 収集したデータ履歴(ヒストリ)の生データを表示
  • 障害が発生している項目(トリガー)の一覧表示
  • 過去の障害の履歴(イベント)の一覧表示
  • 単一/複数の監視項目のグラフ表示(シンプルグラフ/カスタムグラフ)
  • ネットワークマップの表示
  • 1画面に複数のグラフやマップ、生データ、障害一覧などをユーザが設定・表示するスクリーン機能
  • 特定のサービスの稼働率を計算するSLA機能

障害検知/通知機能

Zabbixは障害検知のためのしきい値を柔軟に設定することができ、障害発生時にはリアルタイムに管理者への通知を行うことができます。実行できる障害通知方法には以下のものがあります。

  • メールの送信
  • SMSの送信
  • Jabberチャットメッセージの送信
  • カスタムスクリプトの実行

メールによる通知だけではなく、カスタムスクリプトを実行できることにより、チケット管理システムへの障害インシデント登録やSNMPトラップを用いた上位の監視サーバへの障害情報の転送、障害の自動対応などを行うことも可能です。

また、エスカレーションの機能を有しているため、障害の継続期間に応じて管理者へのメール通知、マネージャへのメール通知、スクリプトによる障害の自動復旧対応など、実行させるないようを変化させることが可能です。

動作環境

動作プラットフォーム

OSZabbixサーバZabbixエージェント
Linux
AIX
HP-UX
Solaris
FreeBSD
OpenBSD
Mac OS X
Windows 2000、XP、2003、Vista、2008、7

システム要件

Zabbixサーバ

  • ディスク空き容量: 10MB以上
  • 搭載メモリ: 64MB以上
  • MySQL (3.22以上)、PostgreSQL (7.0.2以上)、SQLite、Oracle、DB2のいずれか

上記のハードウェアスペックは最低限動作させるための要件です。Zabbixサーバはデータの保存にRDBMSを利用するため、実際の稼働環境で快適に動作させるためにはより高速なCPU、大容量のメモリとディスク容量が必要です。

一般的にはXeonクラスのCPU、1GB以上のメモリ、データの保存期間に応じたディスク容量を持ったハードウェアを利用することを推奨します。

Webインターフェース

  • Apache 1.3.2以上
  • PHP 5.0以上

Zabbixエージェント

エージェントはCで開発され非常に軽量なため、システム要件はありません。

ダウンロード

RedHat/CentOS用RPM

ZABBIX-JPでは、新しいバージョンのパッケージを作成しておりません。

新しいパッケージはZabbix SIAのリポジトリを利用するようにしてください。

zabbix_getやzabbix_senderは別パッケージとなっています。グラフの文字化けは、zabbix-web-japaneseパッケージのインストールで解決できます。

以下のZABBIX-JP上のファイルは、古いバージョンのみとなります。

ZABBIX-JPではRedHat/CentOS用のRPMリポジトリを提供していました。日本語対応を行ったZabbixのRPMと、Zabbixのインストールに必要な各種ライブラリのRPMをダウンロード可能です。

サポートが切れた古いバージョンのダウンロードおよび利用方法は以下のページを参照してください。ただし、サポートが終了となっているバージョンですので、速やかにZabbix SIAから新しいバージョンを取得して利用するようにしてください。

ソースコード

ZabbixのソースコードはZabbix SIAのダウンロードページからダウンロードできます。

Zabbixアプライアンス

OpenSuSEとMySQLを利用したバーチャルアプライアンスやライブCDなどがZabbix SIAのサイトからダウンロードできます。

アラートスクリプト

Zabbixから認証が必要なメールサーバを利用したり、UTF-8が適切に扱えないメーラを利用している場合のアラートメール送信スクリプトです。利用方法は日本語アラートメールの送信方法を参照してください。