ZABBIX 1.5.4 (beta)リリースノート翻訳

ZABBIX SIAは1.6のベータ版の5番目のリリースとなるZABBIX 1.5.4のリリースをアナウンスすることを光栄に思います。

ZABBIXはオープンソースで配布されるエンタープライズモニタリングソリューションです。ZABBIXはGPLライセンスの元で配布されているため、商用、非商用問わず無償で利用することができます。ライセンスの詳細については、http://www.gnu.org/copyleft/gpl.txtを参照してください。

このドキュメントはZABBIX 1.5.4のリリースノートを含みます。私たちはフィーチャーフリーズをアナウンスします!以降のベータ版では機能の新規追加は行いません。ただし、多少の例外は認められます。

ZABBIXマニュルは現在多くの修正を行っています。新しいマニュアルは次のベータリリースで公開する予定です。

このリリースは本番環境では利用しないでください。ベータテストにのみ利用してください。

以下にリリースの詳細を示します。これは最新の情報を提供し、主要なドキュメントの補足となります。

ZABBIX 1.5.4 (beta)の変更点

以下の機能はこのリリースで追加され、安定版であるZABBIX 1.6で利用することができるようになります。

新しい機能と改善

  • サーバの共有メモリのパーミッションの問題を修正
  • Solaris上でのコンパイルの問題を修正
  • ホストの無効化、有効化、削除のパフォーマンスの改善
  • プロキシ用のキューのビューを追加
  • 現在のキューの数を異なる表示方法で表示
  • マップの要素に画像の無効化を追加
  • トリガーのステータス画面では依存しているトリガーをカウントしないように修正
  • WebシナリオのURLフィールドを255文字に減少
  • 全てのバイナリにソースIPアドレスのサポートを追加
  • グラフ上の整数アイテムの表示を改善
  • サーバモジュールのパフォーマンスを改善
  • trends_uintのサポートを追加
  • emailヘッダにcharset情報の追加。Vadim Pilipenkoに感謝
  • ホストの完全クローン機能を追加
  • トリガーに一括アップデート機能を追加
  • トリガーステータス画面にサウンドon/off機能を追加
  • エクスポート/インポートにトリガー依存関係を追加
  • zabbix_getにエラーレポート機能を追加
  • Ctrl+Clickによるチェックボックスの範囲選択機能を追加
  • アクションのコンディションにアプリケーションの機能を追加
  • ユーザのメディアを編集する機能を追加
  • zabbix[uptime]とzabbix[boottime]を追加
  • 「Status of triggers」に「color only non-zero values」を追加
  • ユーザタブに最終ログイン時刻を追加
  • フロントエンドのパーミッションスキームを改善
  • その他のバグフィックスとマイナーな改善

ZABBIX 1.5.x (beta)の変更点

以下の機能は1.5.xのリリースで追加され、安定版であるZABBIX 1.6で利用することができるようになります。

ZABBIXサーバのパフォーマンスの改善

3〜10回の依存関係やアクティブ/パッシブチェックの利用、プロキシ、設定パラメータなどについて、ZABBIXサーバのパフォーマンスを改善しました。サーバによって発行されるSQLクエリの数も大幅に削減しています。

IPv6のサポート

すべてのZABBIXモジュールでIPv6を利用することができます。

分散モニタリングの改善

より効率的なノード間の同期プロトコルにより、ZABBIX分散モニタリングが改善されました。詳細はZABBIXプロキシの項を参照してください。

ZABBIXプロキシプロセス

ZABBIXプロキシはZABBIXサーバの代わりにデータ収集を行う軽量なプロセスです。プロキシを利用することにより遠隔地の集中監視を行うことが可能になり、中央のサーバまたはZABBIXノードの1つですべてのレポートを管理することができます。

ZABBIXプロキシは分散環境において、複雑なZABBIX設定の配置とメンテナンスを非常にシンプルにします。

ダッシュボード

ダッシュボードは監視している環境の詳細について高度なパーソナライズ機能を提供します。現在、この機能はZABBIXフロントエンドの中心となる機能です。

動的な画面

画面の要素を動的に生成することができます。この場合、要素に表示される情報はユーザによって選択されたホストに依存します。

グラフの詳細な拡大

ドリルダウン分析のためにマウスで拡大する期間を選択することができます。

データベースキャッシュモジュール

データベースキャッシュモジュールは負荷の高いZABBIXサーバのパフォーマンスを改善することができます。

円グラフ

円グラフ(2Dと3D)を利用することができます。

基本的な管理機能

トリガーのステータス画面から、TracerouteとPingを実行することができます。その他にもスクリプトを追加、設定することができます。スクリプトはローカルのZABBIXサーバまたはZABBIXノードの一つで実行されます。

より効率的なエージェントとの通信

ZABBIXエージェントでデータのバッファリング機能を利用することができます。この機能は新しい設定パラメータBufferSizeとBufferSendで調整することができます。通信プロトコルは1つのTCPコネクションで複数のデータを送信するように改善されました。

より効率的なZABBIX Sender

ZABBIX Senderは1つのTCPコネクションで複数のデータを送信するように改善されました。

トリガー状態の表示を改善

トリガーと関連するイベントの情報を画面に表示することができます。

SNMPの動的インデックスに対応

新しい構文で動的インデックスを持ったSNMPを監視することができます。より詳細な情報はSNMPのセクションを参照してください。

既知(well known)のSNMP OIDの特別な処理

ifDescr、ifInOctets、ifInOctetsなどのようなシンプルなSNMP OIDはZABBIXによって自動的に正しい数値表示に変換されます。

すべての画面に印刷用表示機能を追加

すべての画面は印刷のリンクをクリックすることにより簡単に印刷することができます。

ユーザグループのログイン権限無効設定

すべてのユーザグループにZABBIXフロントエンドにアクセスすることができないように設定することができます。

UTF-8のサポートを追加

ZABBIXフロントエンドにUTF-8を使用することができます。ZABBIXデータベースとZABBIXサーバ、エージェントはまだUTF-8のデータを正しく処理することができません。

翻訳の管理画面を追加

ZABBIXフロントエンドに新たに追加された翻訳の画面を利用することができます。

メンテナンスモードの追加

ZABBIXメンテナンスモードはZABBIXフロントエンドを無効にするために利用できます。

制限のないマップリンク形式

マップリンクに複数のトリガーをリンクさせることができます。トリガーを定義する方法も表示されます。

データベース監視

SQLリクエストを実行することによって外部のデータベースから直接データを取得することができます。

その他の改善

  • キューを管理に移動
  • マップ、スクリーン、グラフへのリンクをダッシュボードに移動
  • ユーザ認証を記録するためのオプション
  • より効率的な通信プロトコル
  • ZABBIXフロントエンドのテーマ機能
  • ゲストユーザの無効化機能
  • ユーザグループのログイン権限無効設定
  • データベースダウン画面
  • 二重ログインの拒否
  • すべての画面のソート機能
  • zabbix[proxy,,lastaccess]を追加
  • アクション画面を変更履歴に移動し、変更履歴画面にフィルタ機能を追加
  • ICMP Pingによるオートディスカバリを追加
  • icmppingの処理の改善fpingに"-c3"を付加
  • イベント画面の改善とイベント詳細画面の追加
  • フロントエンドの翻訳機能の追加
  • icmpping*シンプルチェックに更新間隔の設定機能を追加
  • 1秒間あたりに送付できるログファイルの最大行数のデフォルト値を100行に増加
  • ブルートフォースログイン攻撃に対する防御機能を追加
  • 画面に標準の並べ替え機能を追加
  • より柔軟性のあるスクリプト
  • ノード同期の問題を修正
  • LDAP認証を追加
  • OpenBSDのネットワークとディスクステータスの監視機能を追加
  • ZABBIXサーバのステータス画面に要求されるサーバのパフォーマンス情報を追加
  • 稼働レポートに時間によるフィルタ機能を追加
  • Webモニタリングに最初のグループとホストの自動選択機能を追加
  • エージェントの設定にDisablePassiveパラメータを追加
  • Windowsエージェントの、数値で示されるパフォーマンスカウンタの改善
  • 多数のバフフィックスとマイナーな改善
  • その他の改善

ZABBIX 1.5でまだ有効になっていない機能

  • 暗号化
  • 設定データのバックアップ/リストア

インストールとアップグレード方法

インストール

詳細はZABBIXマニュアルを参照してください。

アップグレード

詳細なアップグレード手順はZABBIXマニュアルを参照してください。

リリース前のテスト

ZABBIXサーバ

ZABBIXサーバは以下のプラットフォームでテストを行っています。

  • Ubuntu Linux, AMD64, kernel 2.6.11, MySQL 4.x
  • Ubuntu Linux, Intel, kernel 2.6.15, MySQL 5.0.22

ZABBIXエージェント

ZABBIXエージェントは以下のプラットフォームでコンパイルとテストを行っています。

  • AIX 5.2
  • FreeBSD 4.11, 5.4
  • HP-UX 11.00
  • Linux 2.6.11 (Ubuntu)
  • Linux 2.6.15 (Ubuntu)
  • Linux CentOS
  • NetBSD 2.0
  • OS/X 10.2
  • Solaris 10
  • Tru64 5.1B
  • Windows XP

商用サポート

ZABBIX SIAはプロフェッショナルサービスを全面的に提供しています。価格やより詳細な情報については営業までお問い合わせください。

参考