Zabbix 1.8.11リリースノート翻訳

2012年3月20日

Zabbix SIAはZabbix 1.8.11のリリースをアナウンスすることを光栄に思います。

Zabbixはオープンソースで配布されるエンタープライズモニタリングソリューションです。ZabbixはGPLライセンスの元で配布されているため、商用、非商用問わず無償で利用することができます。ライセンスの詳細については、http://www.gnu.org/copyleft/gpl.txtを参照してください。

このドキュメントはZabbix 1.8.11のリリースノートを含みます。ダウンロードはこちらから行えます。 http://www.zabbix.com/download.php

このリリースにはZabbix 1.8.xのいくつかの修正と新機能の紹介が含まれます。新機能の概要はhttp://www.zabbix.com/documentation/1.8/manual/about/what_s_new_1.8.11から参照することができます。

Zabbix 1.8でノード構成の分散監視を利用している場合、以下のSQLパッチを実行してください。設定の同期のパフォーマンスが大幅に改善されます。

MySQL:
DROP INDEX node_cksum_1 ON node_cksum;
CREATE INDEX node_cksum_1 on node_cksum (nodeid,cksumtype,tablename,recordid);

ORACLE:
DROP INDEX node_cksum_1;
CREATE INDEX node_cksum_1 on node_cksum (nodeid,cksumtype,tablename,recordid);

PostgreSQL:
DROP INDEX node_cksum_1;
CREATE INDEX node_cksum_1 on node_cksum (nodeid,cksumtype,tablename,recordid);

以下にリリースの詳細を示します。これは最新の情報を提供し、主要なドキュメントの補足となります。

1.8.11の変更点

FreeBSDのCPUごとのステータスを監視可能

FreeBSDプラットフォームのZabbixエージェントでCPUごとのステータス監視機能を追加しました。

より分かりやすいSNMPエラーメッセージ

SNMPに関するエラーメッセージを改善しました。

1.8.11に含まれるすべてのバグフィックスと改善の一覧

  • [ZBX-4718] ホストを「すべて複製」したときにグラフの軸のY軸の設定も複製するように修正
  • [ZBX-3522] user_historyとprofilesテーブルに長過ぎる値をインサートした時のエラーを修正
  • [ZBX-4124] template.getでアプリケーション、グラフ、トリガーを正しく取得できるよう修正; gescheitに感謝
  • [ZBX-4562] meditype.updateが誤ったフォーマットの結果を返却していた問題を修正
  • [ZBX-4721] JSONパーサによるu0000のハンドリング処理を修正; Rick Almに感謝
  • [ZBX-4604] スクリーン設定の時計の設定に「変更」リンクを追加
  • [ZBX-4604] グラフタイプの要素をスクリーンに設定した場合に「変更」リンクにアクセスできない問題を修正
  • [ZBX-4549] サーバの停止時のデータベースのnested transactionエラーを修正
  • [ZBX-4694] history syncerのトレンド処理中にSQLエラーまたはサーバのクラッシュが発生する可能性がある問題を修正
  • [ZBX-4579] イベントが存在しない場合に稼働レポート画面の「不明」の値が正しくない問題を修正
  • [ZBX-4683] プロキシからヒストリデータ送信する際のタイムスタンプの不一致を修正
  • [ZBX-4140] トリガーのテスト機能で演算子「#」が正しく評価されない問題を修正
  • [ZBX-4600] 一括更新実行時にトリガーの依存性がリセットされる問題を修正
  • [ZBX-4604] スクリーンに「スクリーン」タイプの要素を追加する際のバリデーションを修正
  • [ZBX-4680] frontends/php/js/class.rpc.jsの軽微な誤字を修正
  • [ZBX-1298] Linux上のproc.numとproc.memで2KBを超えるコマンドライン引数の処理を修正
  • [ZBX-4650] トリガー条件式の処理中にサーバがクラッシュする可能性がある問題を修正
  • [ZBX-3688] ダイナミックSNMP監視を利用している場合のホストの監視ステータスの変更処理を修正
  • [ZBX-3788] シグナルハンドリングを変更してプロセスがハングアップして終了してしまう可能性を削減
  • [ZBX-4593] 「トリガー情報」のスクリーンアイテムのリソースのバリデーションを修正
  • [ZBX-1555] IPv6のサポートがコンパイル時に有効になっていない場合のディスカバリのエラーメッセージを修正
  • [ZBX-3992] ウェブ監視のアイテムをプロキシの同期処理から削除
  • [ZBX-860] よりわかりやすいSNMPエラーメッセージに変更
  • [ZBX-1787] 値がY軸の最大値を超えた場合のグラデーションラインの表示処理を修正
  • [ZBX-4612] データベースをノード用に変換する際の終了コードをUnixスタイルに変更
  • [ZBX-2679] ディスカバリのIPアドレスの範囲のマスクのバリデーションを修正
  • [ZBX-4333] テンプレート間でトリガーの依存関係を持っているテンプレートをホストにリンクする際の処理を修正
  • [ZBX-4333] テンプレートリンクのエラー時に空白のエラー行が出力される問題を修正
  • [ZBX-3262] コンパイル時の警告「no AC_LANG_SOURCE call detected in body」修正
  • [ZBX-4586] 別のホストにクローンする際、アイテムが誤ったアプリケーションに割り当てられてしまう問題を修正
  • [ZBX-3955] ポップアップフィールド名のパラメータのバリデーションを追加
  • [ZBX-4535] --as-neededのリンクフラグを利用したビルドを修正
  • [ZBX-4564] スタートアップ時のデーモンプロセスのプライオリティを削除し、デフォルトのプライオリティを利用するように修正
  • [ZBX-4507] 「Discovered hosts」グループから発見されたホストを削除できる機能をアクションに追加
  • [ZBX-4569] いくつかのアップグレードパッチファイルの最後の改行を修正
  • [ZBX-4354] トリガー条件式の式のバリデーションを修正
  • [ZBX-1609] SNMPのダイナミックインデックスがすべてのデータの形式に対応
  • [ZBX-4511] ノード間の同期テーブルのリストから「user_history」テーブルを削除
  • [ZBX-4499] ユーザマクロの追加時にいくつかのブラウザで発生する大文字判別のエラーを修正
  • [ZBX-4526] 収集データにCR文字が含まれていた場合のトリガー条件式の処理を修正
  • [ZBX-4073] 利用されていないTrendCacheSizeとCacheUpdateFrequencyオプションをプロキシから削除
  • [ZBX-4506] HTML属性から不要な改行シンボルを削除
  • [ZBX-4525] ブラジル系ポルトガル語翻訳を更新; Murilo Moreira de Oliveiraに感謝
  • [ZBX-4468] 同じ名前の値のマッピング設定が登録できてしまう可能性がある問題を修正
  • [ZBX-4404] デフォルトのzabbix_server.conf内のMaxHousekeeperDeleteオプションの誤った最大値を修正
  • [ZBX-4337] ホストへのマクロ追加時に既存のホストユーザマクロのチェック処理を修正
  • [ZBX-4461] FreeBSDのinitスクリプト内のバイナリのパスをbinからsbinに変更
  • [ZBX-4491,ZBX-4559] 日本語翻訳を更新; Kodai Terashimaに感謝
  • [ZBX-4169] 監視データ->最新データ->ヒストリでタイムラインの変更後にフィルタがリセットされる問題を修正
  • [ZBX-3219] スクリプトのエラーメッセージをより分かりやすく変更
  • [ZBX-4457] フランス語翻訳を更新; Joseph Buenoに感謝
  • [ZBX-3909] マップメニューが空URLにリンクされる問題と、マップのメニューが隠れない問題を修正
  • [ZBX-4421] FreeBSDに個別のCPUの統計情報の取得機能を追加
  • [ZBX-4466] 誤った時刻の値を持つ不明イベントが保存される問題を修正
  • [ZBX-2802] NodeNoHistoryとNodeNoEventsパラメータの処理を修正
  • [ZBX-4394] ログローテーション失敗時の処理を修正
  • [ZBX-4455] ITサービス画面内の「ソート順」項目のバリデーションを修正
  • [ZBX-4447] IE6やIE7利用時のいくつかの画面でのオブジェクト選択を修正
  • [ZBX-4298] housekeeperのデータ削除レポートのイベント削除数を修正

インストールとアップグレード方法

インストール

詳細はZABBIXマニュアルを参照してください。

アップグレード

ZabbixバイナリのリコンパイルとWebインターフェースのPHPファイルのアップデートが必要です。Zabbix 1.6.xからマイグレーションする場合はデータベースのパッチ適用を行ってください。詳細なアップグレード手順はZABBIXマニュアルを参照してください。

リリース前のテスト

Zabbixサーバ

Zabbixサーバは以下のプラットフォームでテストを行っています。

  • Ubuntu Linux, AMD64, kernel 2.6.11, MySQL 5.x
  • Ubuntu Linux, Intel, kernel 2.6.15, MySQL 5.0.22, PostgreSQL 8.3
  • RedHat EL 5.3, Intel, kernel 2.6.18, Oracle 11gR2
  • Slackware Linux, x86, kernel 2.6.29.6, MySQL 5.1.x

Zabbixエージェント

Zabbixエージェントは以下のプラットフォームでコンパイルとテストを行っています。

  • AIX 5.2
  • FreeBSD 4.x, 5.x, 6.x
  • HP-UX 10.x, 11.x
  • Linux 2.4.x, 2.6.x
  • Linux CentOS
  • NetBSD 2.0
  • OS/X 10.2
  • Solaris 8, 9, 10
  • Tru64 5.1B
  • Windows XP, 2000, 2003, 2008, Vista

一部のプラットフォームとバージョンに限られますが、コンパイル済みのエージェントをhttp://www.zabbix.com/download.phpからダウンロードすることができます。

商用サポート

Zabbix SIAはプロフェッショナルサービスを全面的に提供しています。また、私たちはトラブルフリーで簡単にZabbix 1.8以前のバージョンから移行するためのアップグレードサービスも提供しています。価格やより詳細な情報については営業までお問い合わせください。

参考