ZABBIX 1.6リリースノート翻訳

ZABBIX SIAはZABBIX 1.6のリリースをアナウンスすることを光栄に思います。

私たちはZABBIXがより良いプロダクトになるために継続的なサポートと努力を行ってくれているパートナー、顧客、コミュニティメンバーに感謝します。

ZABBIXはオープンソースで配布されるエンタープライズモニタリングソリューションです。ZABBIXはGPLライセンスの元で配布されているため、商用、非商用問わず無償で利用することができます。ライセンスの詳細については、http://www.gnu.org/copyleft/gpl.txtを参照してください。

このドキュメントはZABBIX 1.6のリリースノートを含みます。

以下にリリースの詳細を示します。これは最新の情報を提供し、主要なドキュメントの補足となります。

ZABBIX 1.6の変更点

エスカレーションと繰り返し通知

エスカレーションと繰り返し通知の機能が実装されました。エスカレーションは非常に柔軟に設定することができ、通知だけでなくリモートコマンドやIPMIコマンドを実行することができます。

パフォーマンスの改善

StartDBSyncersパラメータで有効化できるZABBIXデータベースキャッシュは、4〜8重以上の依存関係を持った設定で動作速度を改善します。

IPv6のサポート

すべてのZABBIXモジュールはIPv4とIPv6の両方をサポートします。ZABBIXは混在またはIPv6のみの環境で利用することができます。

IPMIのサポート

ZABBIXはIPMIパラメータのモニタリングをサポートし、ZABBIXフロントエンドからリモートコマンドと同様にIPMIコマンドを手動で実行することができます。

分散モニタリングの改善

より効率的なノード間の同期プロトコルにより、ZABBIX分散モニタリングが改善されました。詳細はZABBIXプロキシの項を参照してください。

ZABBIXプロキシプロセス

ZABBIXプロキシは、ZABBIXサーバに変わってデータを収集する軽量なプロセスです。プロキシを利用し、分散環境において中央のサーバまたはZABBIXノードの1つにデータを送信することによって、遠隔地の集中監視を行うことができます。

ZABBIXプロキシは分散モニタリングの集中監視のメンテナンスと配布を非常にシンプルにします。

ダッシュボード

ダッシュボードは監視している環境の詳細について高度なパーソナライズ機能を提供します。現在、この機能はZABBIXフロントエンドの中心となる機能です。

動的な画面

画面の要素を動的に生成することができます。この場合、要素に表示される情報はユーザによって選択された個々のホストに依存します。

グラフの詳細な拡大

ドリルダウン分析のためにマウスで拡大する期間を選択することができます。

円グラフ

円グラフ(2Dと3D)を利用することができます。

基本的な管理機能

いくつかの画面から、TracerouteとPingを実行することができます。その他にもスクリプトを追加、設定することができます。スクリプトは1つのZABBIXサーバ、または分散環境では複数のZABBIXノードで実行されます。

より効率的なエージェントとの通信

新しい設定パラメータ、BufferSizeとBufferSendによって、ZABBIXエージェントのデータバッファリング機能を有効にすることができます。通信プロトコルは1つのTCPコネクションで複数のデータを送信するように改善されました。

より効率的なZABBIX Sender

ZABBIX Senderは1つのネットワークコネクションで複数のデータを送信するように改善されました。

トリガー状態の表示を改善

トリガーと関連するイベントの情報を画面に表示することができます。

SNMPの動的インデックスに対応

新しい構文で動的インデックスを持ったSNMPを監視することができます。より詳細な情報はSNMPのセクションを参照してください。

既知(well known)のSNMP OIDの特別な処理

ifDescr、ifInOctets、ifInOctetsなどのようなシンプルなSNMP OIDはZABBIXによって自動的に正しい数値表示に変換されます。

すべての画面に印刷用表示機能を追加

すべての画面は印刷のリンクをクリックすることにより簡単に印刷することができます。

ユーザグループのログイン権限無効設定

ユーザグループを指定してZABBIXフロントエンドにアクセスすることができないように設定することができます。

UTF-8のサポートを追加

ZABBIXフロントエンドにUTF-8を使用することができます。ZABBIXデータベースとZABBIXサーバ、エージェントはまだUTF-8のデータを正しく処理することができません。

翻訳の管理画面を追加

ZABBIXフロントエンドに新たに追加された翻訳の画面を利用することができます。

メンテナンスモードの追加

ZABBIXメンテナンスモードはZABBIXフロントエンドを一時的に無効にするために利用できます。

制限のないマップリンク形式

マップリンクに複数のトリガーをリンクさせることができます。これらのトリガーはリンクの表示形式も定義します。

ユーザ権限スキーマの改善

1,6のユーザ権限は1.4から多少変更されています。

その他の改善

  • キューを管理に移動
  • マップ、スクリーン、グラフへのリンクをダッシュボードに移動
  • 自動ログインオプション
  • 新しい通信プロトコル
  • ZABBIXフロントエンドのテーマ機能
  • ゲストユーザの無効化機能
  • ユーザグループの無効化機能
  • データベースダウン画面
  • 二重ログインの拒否
  • すべての画面のソート機能
  • インフォメーションメッセージの改善
  • インポート/エクスポート機能がホストテンプレートのリンク情報をサポート
  • グラフがマイナス値をサポート
  • Includeパラメータがディレクトリをサポート
  • 新しいマクロのサポート
  • 新しいログイン後のグリーティングメッセージ
  • ICMP Pingによるオートディスカバリ
  • 1秒あたりに送信できるログエントリ数の増加
  • ホストとトリガーに一括更新機能を追加
  • フルスクリーンアイコンの追加
  • ZABBIXエージェントのアクティブのみのモードを追加
  • プロキシの死活監視機能を追加
  • ブルートフォースアタックに対抗するプロテクション機能を追加
  • イベントの表示を改善
  • より正確なICMP Ping
  • より大量の認知をサポート
  • 稼働レポートの時間によるフィルタ機能を追加
  • アクションの履歴を管理の下に移動
  • 要求されるサーバのパフォーマンス値を取得可能
  • 自動ログインのサポートを追加
  • ドロップダウンリストの1つ目の項目が自動選択されるように修正
  • ユーザの設定画面に最終アクセス時間を表示
  • トリガー画面のより柔軟なステータス表示
  • ホストプロファイルの拡張
  • その他の多数の改善

重要な変更点

  • 空パスワードを廃止し、「zabbix」に置き換えられました。
  • ZABBIX管理者とZABBIX特権管理者のユーザ権限が変更されています。

インストールとアップグレード方法

インストール

詳細はZABBIXマニュアルを参照してください。

アップグレード

詳細なアップグレード手順はZABBIXマニュアルを参照してください。

リリース前のテスト

ZABBIXサーバ

ZABBIXサーバは以下のプラットフォームでテストを行っています。

  • Ubuntu Linux, AMD64, kernel 2.6.11, MySQL 4.x
  • Ubuntu Linux, Intel, kernel 2.6.15, MySQL 5.0.22

ZABBIXエージェント

ZABBIXエージェントは以下のプラットフォームでコンパイルとテストを行っています。

  • AIX 5.2
  • FreeBSD 4.x, 5.x, 6.x
  • HP-UX 10.x, 11.x
  • Linux 2.4.x, 2.6.x
  • Linux CentOS
  • NetBSD 2.0
  • OS/X 10.2
  • Solaris 8, 9, 10
  • Tru64 5.1B
  • Windows XP, 2000, 2003, Vista

一部のプラットフォームとバージョンに限られますが、コンパイル済みのエージェントをhttp://www.zabbix.com/download.phpからダウンロードすることができます。

商用サポート

ZABBIX SIAはプロフェッショナルサービスを全面的に提供しています。価格やより詳細な情報については営業までお問い合わせください。

参考