Zabbix 1.8.8rc2リリースノート翻訳

2011年8月14日

Zabbix SIAはZABBIX 1.8.8rc2 (2番目のRelease Candidate)のリリースをアナウンスすることを光栄に思います。

Zabbixはオープンソースで配布されるエンタープライズモニタリングソリューションです。ZabbixはGPLライセンスの元で配布されているため、商用、非商用問わず無償で利用することができます。ライセンスの詳細については、http://www.gnu.org/copyleft/gpl.txtを参照してください。

このドキュメントはZabbix 1.8.8rc2のリリースノートを含みます。ダウンロードはこちらから行えます。 http://www.zabbix.com/download.php

このリリースにはZabbix 1.8.xの既知の問題の修正、1件のZabbix 1.8.7のサーバのクラッシュの問題、新機能が含まれています。新機能の概要はhttp://www.zabbix.com/documentation/1.8/manual/about/what_s_new_1.8.8から参照することができます。

このリリースは正式バージョンではありません。リリース候補です!

Zabbix 1.8でノード構成の分散監視を利用している場合、以下のSQLパッチを実行してください。設定の同期のパフォーマンスが大幅に改善されます。

MySQL:
DROP INDEX node_cksum_1 ON node_cksum;
CREATE INDEX node_cksum_1 on node_cksum (nodeid,cksumtype,tablename,recordid);

ORACLE:
DROP INDEX node_cksum_1;
CREATE INDEX node_cksum_1 on node_cksum (nodeid,cksumtype,tablename,recordid);

PostgreSQL:
DROP INDEX node_cksum_1;
CREATE INDEX node_cksum_1 on node_cksum (nodeid,cksumtype,tablename,recordid);

以下にリリースの詳細を示します。これは最新の情報を提供し、主要なドキュメントの補足となります。

1.8.8の変更点

トリガー評価のパフォーマンスの改善

Zabbix Serverの特定のテキストやログに関するトリガー条件式の計算処理を改善し、データベースへのクエリを行わずに高速に処理できるようになりました。

データなしのアイテムを表示するオプション

最新データ画面に履歴データがないアイテムを表示するオプションを追加しました。

APIの検索ワイルドカードを変更

APIの検索ワイルドカードを「%」から「*」に変更しました。

トリガーURLにマクロを追加

トリガーURLのパラメータに{TRIGGER.ID}マクロを利用することができます。

1.8.8rc2に含まれるバグフィックスと改善の一覧

  • [ZBX-4141] SQL文の実行が失敗した場合にサーバ/プロキシプロセスがハングアップする可能性がある問題を修正
  • [ZBX-4135] トリガー条件式作成フォームのアイテムの選択を修正

1.8.8に含まれるすべてのバグフィックスと改善の一覧

  • [ZBX-3676] バーレポートのアイテム選択時の問題を修正
  • [ZBX-4070] トリガー関数の処理のパフォーマンスを改善
  • [ZBXNEXT-921] データなしのアイテムを表示するオプションを追加
  • [ZBX-2457] MySQL 5.5互換のためにMySQLアップグレードパッチの「type」を「ENGINE」に変更
  • [ZBX-4099] トリガー、累計チェック、計算アイテムでsum()、min()、max()、diff()関数の処理中にクラッシュする可能性がある問題を修正
  • [ZBX-3030] 監視データのイベントの継続期間を修正
  • [ZBXNEXT-902] APIの検索ワイルドカードを「%」から「*」に変更
  • [ZBX-3967] 時間を要するアラートスクリプトの処理によってalerterがハングアップする問題を修正
  • [ZBX-3970] PostgreSQLへのデータベースコネクションの回復後にプロキシが異常終了してしまう問題を修正
  • [ZBX-3175] data.sqlの 'vfs.fs.size[/var,used]' のデータの形式を修正
  • [ZBX-4068] フランス語翻訳を更新; Joseph Buenoに感謝
  • [ZBX-4066] 管理設定画面のマクロの保存を修正
  • [ZBXNEXT-900] トリガーURLに{TRIGGER.ID}マクロのサポートを追加
  • [ZBX-4045] ホストとプロキシの重複チェックを追加し、重複がある場合は設定同期プロセスが警告ログを出力して終了するように修正
  • [ZBX-4059] アイテムのパラメータ解析時の潜在的なバッファオーバーフローを修正

インストールとアップグレード方法

インストール

詳細はZABBIXマニュアルを参照してください。

アップグレード

ZabbixバイナリのリコンパイルとWebインターフェースのPHPファイルのアップデートが必要です。Zabbix 1.6.xからマイグレーションする場合はデータベースのパッチ適用を行ってください。詳細なアップグレード手順はZABBIXマニュアルを参照してください。

リリース前のテスト

Zabbixサーバ

Zabbixサーバは以下のプラットフォームでテストを行っています。

  • Ubuntu Linux, AMD64, kernel 2.6.11, MySQL 5.x
  • Ubuntu Linux, Intel, kernel 2.6.15, MySQL 5.0.22, PostgreSQL 8.3
  • RedHat EL 5.3, Intel, kernel 2.6.18, Oracle 11gR2
  • Slackware Linux, x86, kernel 2.6.29.6, MySQL 5.1.x

Zabbixエージェント

Zabbixエージェントは以下のプラットフォームでコンパイルとテストを行っています。

  • AIX 5.2
  • FreeBSD 4.x, 5.x, 6.x
  • HP-UX 10.x, 11.x
  • Linux 2.4.x, 2.6.x
  • Linux CentOS
  • NetBSD 2.0
  • OS/X 10.2
  • Solaris 8, 9, 10
  • Tru64 5.1B
  • Windows XP, 2000, 2003, 2008, Vista

一部のプラットフォームとバージョンに限られますが、コンパイル済みのエージェントをhttp://www.zabbix.com/download.phpからダウンロードすることができます。

商用サポート

Zabbix SIAはプロフェッショナルサービスを全面的に提供しています。また、私たちはトラブルフリーで簡単にZabbix 1.8以前のバージョンから移行するためのアップグレードサービスも提供しています。価格やより詳細な情報については営業までお問い合わせください。

参考


このリリースノートの翻訳は以下の方々の協力により翻訳されました。

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